投資をする上で「複利」はとても大切なキーポイントとなります。
複利運用とは?
FXに限らず様々な投資の運用方法として、単利運用と複利運用というものがあります。
単利運用とは・・・投資で得た利益を再投資せずに、当初の元本だけで運用する方法
複利運用とは・・・投資で得た利益を再投資して元本に加え、利益を増やしていく方法
例えば、元本10万円の投資で年2万円(20%)の利益が得られた場合に
その2万円の利益を引き出して元本に加えないのが単利運用です。
その利益を毎年貯蓄していくと10年後には20万円になり、
元本と利益を足す(元本10万円+利益20万円)と合計が30万円になります。
一方、複利運用の場合は、10万円×年利20%=2万円の利益を翌年元本に回します。
計算式としては、100,000×120%=120,000 となります。
この計算式を使用して10年間の利益を見てみましょう。(小数点以下は切り捨て)
・ 1年 100,000 × 120% = 120,000
・ 2年 120,000 × 120% = 144,000
・ 3年 144,000 × 120% = 172,800
・ 4年 172,800 × 120% = 207,360
・ 5年 207,360 × 120% = 248,832
・ 6年 248,832 × 120% = 298,598
・ 7年 298,598 × 120% = 358,317
・ 8年 358,317 × 120% = 429,980
・ 9年 429,980 × 120% = 515,976
・10年 515,976 × 120% = 619,171
ポイントは6年と10年です。
6年で29万円ということは、
単利運用で10年かけて増やした利益30万とほぼ同額になります。
そして、10年では単利運用の利益の倍の金額61万円になります。(元本含む)
このように、年数が増えるほど複利運用は利益が雪だるま式に増えていくのです。
複利運用のデメリットとは
こんなにおいしい運用方法なら、FXでも使わない手はありません!
FXで複利効果を得るには、FXで得た為替差益やスワップ利益を出金せず、
そのまま運用すれば取引量が増えるため、同じ値幅でも得られる利益が多くなります。
例えば、元本100万円が200万円になったら、
単純にこれまでの2倍のロットで取引を行います。
300万円になったら3倍ロット・・・というように
元本を増やすことで、取引する額を増やしていくのです。
ただ、複利運用にはデメリットも存在します。
代表的なデメリットを挙げると、
・利益が拘束される
・損失額が大きくなる
・精神的に負担がかかる場合がある といったところでしょうか。
「利益が拘束される」点については、発生した利益を元本に加えるため
途中で利益を引き出せない、または引き出せる利益が少なくなります。
そして、取引量が多くなることで、当然「損失額が大きくなる」可能性があります。
「精神的に負担がかかる場合がある」というのは、
利益が出るほど運用する金額が増えていき、
順調にいけば必然と大きな金額を動かすことになります。
その影響で、損失に対する不安や恐怖心が大きくなり、
メンタル的にも負荷がかかってしまうことがあります。
また、大きなメリットの部分が注目されがちですが、メリットが大きいということはリスクも大きくなります。そのため損切ルールなどをきちんと設定して、計画的に運用するようにしましょう。